川文化、川魚文化について
●川文化、川魚文化
何事にも歴史というものは存在します。もちろんそれは魚を取り巻く水環境や、川魚と人間の関係にも存在するわけです。昔から続いていた川魚の漁や、川魚を使った伝統料理、いわゆる川魚文化は川が汚れるにつれ、時代の流れに流され今では見ることは極めて少ないです。自分は濃尾平野に住んでおりますが昔戦後間もないころは川魚漁とまではいきませんが、川魚は盛んに食されていたと聞きます。自分はまだ最近関心を持ち始めたばかりで知識は薄いですが、この失われつつある文化の魅力(?)を精一杯紹介します。
●川漁、漁具
昔地元で実際に使われていた漁法、漁具を紹介します。
濃尾平野の中でも船等を使った本格的な漁はこの地域では無かったようです。
そもそも自分が住んでいる地域周辺は魚を捕り生活する専業漁師というものは少なく、魚を捕るほとんどの人は気が向いたら捕り、売ったり食べたりしていました。
その中でもライギョ、ナマズ、スッポンは高値で売れたそうです。
<はえなわ(漁)>
1mほどの2本の竹の棒の間にたこ糸を10mほど張ってあり、そこに大きめの針の付いたたこ糸の仕掛けが20ほど付いているはえなわという釣具を使って行なわれる漁です。針にはシラハエ(オイカワ)の若魚やドジョウ、ミミズなどをそれぞれ餌として付けます。竹竿を川の両岸に深く刺して仕掛け、数日後引き上げます。ナマズ、コイ、ウグイ、スッポンが捕れたと言います。
仕掛け自体が大きかったため、小河川には向かないと考えられます。
管理人の下手な絵で表すと大体このような感じです
<筒ころばし>
竹をくり貫いた物や笹を編んだ筒(筒っぽ)を沈めてナマズやウナギを捕る漁法です。
地元ではごく少数の方しかされていなかったと聞きます。
<モテモテ>
祖父一家がよく使っていたという漁具です。かつて「マンガ(万牙?)」と呼ばれていた船による底引き網を真似て、船無しでもできるように作られたものだそうです。
2mほどの竹の間に1mほどの網を付け、底面に鉛を通す。
使い方は、基本的には岸に立ち水面に被せるように網を入れて底を引っ掻きながら引き寄せる方法を用います。場所は川、池、水路と様々だった様です。
今でいうサデ網に似ているのもかなぁと思います。
下手orz
<タテ網>
一般的には刺し網といわれますが、地元ではタテ網と呼ばれていたようです。
目が粗い網に目の細かい網を挟み、三枚にします。それを川の端から端にかけ、竹竿、石等でバシャバシャと音を立て網へ追い立てます。
すると大きい魚は粗い目の網へ、小さめの魚は真ん中の網に引っ掛かります。
魚の掛かりを良くする為に、外側の網はピンと貼り、挟まれる網はたるませて作る事が多かったようです。
網の仕組み

そのほかにも、四手網などが一般的に使われていました。
夜にカンテラ(を灯してエビタモで魚を捕っていた事もあるそうです。
●伝統料理ふなみそ
<ふなみそとは>

濃尾平野を代表する川魚伝統料理のひとつとしてふなみそが挙げられます。
ふなみそは食料が少ない頃、丸ごと食べられかつ美味しい調理法は無いかと考えられた物だそうです。味が濃く煮てあるため長期保存も可能であったようです。
<ふなみその作り方>
��,大豆を一晩水に付けます。塩水でも可。

��,フナの内臓を取り、必要であれば鱗も取り除きます。(多少汚れた水域であれば鱗を取ることをおすすめします。)
��,フナの両面を焦げ目が付くまで焼きます。

��,鍋の底に先程の大豆を敷き、その上にフナをのせます。
��,丁度フナが浸かる位まで水又は薄い番茶を入れ、弱火で煮ます。
��,砂糖、味醂、酒、赤味噌適量を少しずつ入れ、味をみながら調節します。(その際、梅干を少量入れる地域もあります。)

��,ひたすら煮ます。水が減って、フナが顔を出してきたら足します。普通の鍋なら最低8時間煮込み、圧力鍋では約30分煮ます。
骨がぼろぼろになる位煮たら完成です。
<食してみて>
味噌でコテコテに煮てあるにも関わらず、フナの味はしっかりしており美味しかったです。
鱗を取らなかったこともあり少し臭みは残ってしまいました。
豆は文句なしに美味いです。
普通の鍋では無理があるのか背骨が少し硬くて食べられなかったです。又、もう少し砂糖を入れればもっと美味しかったと思います。
自分で作ったにしては上出来だったかなぁと思いました。
家族が気持ち悪がって食べてくれなかったのが残念です。(汗
後日、スーパーで売られているものを食べたところ、やはり自作のものは砂糖が足りなかったようです。
●食用以外の淡水魚の利用
昔は水棲生物は食用以外にも利用されていたようですが、その一部を紹介します。聞き取りが中心です。主に薬用としてが多いですが、実際に効果があったのかはわかりません。実際に行って何が起きても私は責任とれませんのでご注意を。
ー薬用ー
<コイ>
コイの生き血は肺炎に良いと言われ飲まれていた。
<アユ>
風邪をひいて高熱が出たときには、干したアユを煎じて、その汁を飲んだ。
<メダカ>
生きたメダカを100匹ほど飲むと精力がつくといわれ、主に出産を控えた妊婦が飲んだという。
●その他
その他いろいろと聞いたり調べたりして知ったことを無秩序に書いていきます。
<ガシャブナ>
全身寄生虫に覆われているような黒点病のフナのことをガシャブナと呼び、ザラザラしていて味も不味いので捕れたら捨てた。水の淀んでいるところに多いといわれ、嫌われていた。
<鵜飼>
長良川で行われている鵜飼だが、以前はもっと岐阜県の多くの場所で行われていた。大和朝廷時代から続いている漁法。鵜はカワウよりも魚を捕獲する能力に長け、なつき易いウミウを使う。鵜は魚を追う追い鵜と、待ち伏せて獲る獲り鵜に役割分担されていた。漁を昼に行う場合と夜の場合があり、昼を昼河、夜を夜河と呼んだ。
<岐阜県の川漁>
岐阜県の山地付近ではよく川漁が行われており、はえ、うぐい、あじめ、いわな、かじか、なまず、かわごい、うなぎ、あまご、あゆ、ますなどが盛んに漁獲された。ますはマズヅケオケに入れられ酒粕漬けにされた。
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